流れを創るということ




音楽という時間の流れを創るために時間を消す。



…もしかしたら棒ふり(←指揮者のこと)がやっていることって、

そういうことなのかもしれません。

と言うよりも、音楽が奏でられたその瞬間、

確かにそういうことが起こっているのだと思います。

今月初め、私の人生の師であり、同時に、

私の大事な大事な芸術の師でもある

生物物理学者の御橋廣眞先生とお話をさせていただいている時、

そんなことを思いました。



時間が消えて運動だけが残る。。。



作曲家の湯浅譲二先生が仰っていたように、

また、誰だったか、

歴史的な音楽美学者が主張していたように、

私も数年前までは

「音楽は時間軸上を運動する音響構造体」だと

ずっと思っていました。

音楽というものを外から「対象として」見れば

確かにそうかもしれないけれど、

音楽、いえ「鳴り響いている音楽」と正確に言った方がいいでしょうか、

その鳴り響いている音楽の「中に」いる人々(演奏家や聴衆)にとっては、

もしかしたらそうではないのかもしれません。。。



御橋先生がこうして、笑顔で、好奇心いっぱいに、

しかも私の全く予期していなかった時に、

音楽について

無茶苦茶スケールの大きい問題を

ポーンと投げかけて下さると(今までに

幾度となくそういうことがあったのですが…)、

ある種の行き詰まりを感じて途方に暮れていた自分の悩みが、

それこそ「ポーン!」と一瞬にして消え、

再び、私の心の中に

音楽を探究し続けていこうという気が起ってきます。



下の写真は三年前のちょうど今頃、

先生がお住まいの山形県の鶴岡市を訪ねた時のものです。

御橋先生ご夫妻と過ごさせて頂いたこの日は、

こんなにも緊張した日は無かったけれど、

本当に幸せとしか言いようのない日でした。


画像


写真:
2012年6月3日。日本海をバックに御橋先生と。日本海の水がこんなにも澄んでいるというのはとても珍しいことだそうです。

関連記事:
『旅』(2012/06/08の記事)
http://tetsu-amano.at.webry.info/201206/article_1.html 


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