菜の花畑にて~4月に見た風景から~


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「ある昼下がり、学校でおかしな事件がおこった。

<誰々が今キツネにつままれて、菜の花畑を行ったり来たりしている>

という情報がもたらされた。

そのころも非行少年はいたが今のようなどぎつさはなかった。

勉強ぎらいの少年たちが教室の窓から、菜の花畑に抜け出して、

隠れ休みの言い訳にキツネを連れ出すという、

素朴なメルヘンのような話であった。

後で、その菜の花畑に行ってみたが、

どこまでも尽きない黄金色の花の波は、まばゆく、

不思議な幻惑の力を持っているように思えた。

白秋の民謡にも

<菜の花盛りは狐つき、河童に菱売りに、はぜもみぢ>

と歌われているように、

菜の花とキツネは無縁ではなさそうである。」

(江上栄子「うづき菜の花」より引用:註)



・・・これは戦後間もなく、私の祖母が

茨城県の波崎町というところの中学校に勤めていた時のエピソード。

先月、四月に入って間もないある日、

私もまた、久しぶりに菜の花畑に出かけてみました。

広大な菜の花畑の中にひとり身を置いていると、

菜の花畑でキツネにつままれるという話は

もしかしたら本当かもしれない・・・

と、そんな風に思えてきます。


 註:
 『西日本新聞』昭和53年4月6日付夕刊 第9面。
 レイアウトの都合上、改行の場所は変えさせていただきました。


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(写真:2014年4月2日 横浜市旭区、追分市民の森・追分広場にて。)

関連記事:
http://tetsu-amano.at.webry.info/201203/article_5.html


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