武満徹さんの音楽を聴いて


四月、五月と、立て続けに

武満徹さんの音楽に接する機会に恵まれました。

先月鎌倉で観た映画『はなれ瞽女おりん 』もそうでしたし、

四月に聴いた『東京・春・音楽祭』での二つの室内楽コンサート、

「武満&ラヴェル」「武満&メシアン」もそうでした。

「音楽への憧れ=武満徹さんへの憧れ」と言っても

大袈裟ではなかった中学生の頃。

その頃の感覚が、

いまだ自分の心の深い所に、

決して「懐かしいもの」としてではなく、

「現在のもの」として流れ続けているのを実感し、

もちろんそれは、私にとってとても嬉しいことでした。



写真は、高校二年の秋、

オープンしたばかりのサントリーホール(小ホール)で、

武満さんの講演を聞いた際に頂いたサインです。

『ジェモー(双子座)』という、

独奏オーボエ、独奏トロンボーン、二つのオーケストラ

そして二人の指揮者のために書かれた作品の

初演に先立って行われた講演会でした。


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それから、先月5月10日、

鎌倉の川喜多映画記念館で

『はなれ瞽女おりん』を観た時のものも二枚ほど。


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流れを創るということ




音楽という時間の流れを創るために時間を消す。



…もしかしたら棒ふり(←指揮者のこと)がやっていることって、

そういうことなのかもしれません。

と言うよりも、音楽が奏でられたその瞬間、

確かにそういうことが起こっているのだと思います。

今月初め、私の人生の師であり、同時に、

私の大事な大事な芸術の師でもある

生物物理学者の御橋廣眞先生とお話をさせていただいている時、

そんなことを思いました。



時間が消えて運動だけが残る。。。



作曲家の湯浅譲二先生が仰っていたように、

また、誰だったか、

歴史的な音楽美学者が主張していたように、

私も数年前までは

「音楽は時間軸上を運動する音響構造体」だと

ずっと思っていました。

音楽というものを外から「対象として」見れば

確かにそうかもしれないけれど、

音楽、いえ「鳴り響いている音楽」と正確に言った方がいいでしょうか、

その鳴り響いている音楽の「中に」いる人々(演奏家や聴衆)にとっては、

もしかしたらそうではないのかもしれません。。。



御橋先生がこうして、笑顔で、好奇心いっぱいに、

しかも私の全く予期していなかった時に、

音楽について

無茶苦茶スケールの大きい問題を

ポーンと投げかけて下さると(今までに

幾度となくそういうことがあったのですが…)、

ある種の行き詰まりを感じて途方に暮れていた自分の悩みが、

それこそ「ポーン!」と一瞬にして消え、

再び、私の心の中に

音楽を探究し続けていこうという気が起ってきます。



下の写真は三年前のちょうど今頃、

先生がお住まいの山形県の鶴岡市を訪ねた時のものです。

御橋先生ご夫妻と過ごさせて頂いたこの日は、

こんなにも緊張した日は無かったけれど、

本当に幸せとしか言いようのない日でした。


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写真:
2012年6月3日。日本海をバックに御橋先生と。日本海の水がこんなにも澄んでいるというのはとても珍しいことだそうです。

関連記事:
『旅』(2012/06/08の記事)
http://tetsu-amano.at.webry.info/201206/article_1.html 


桜の花


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桜の季節ですね。

日付が変わってしまいましたが、

今日、うちの近所に咲いていた桜の花です。

晴れ渡る青空のもとに咲き誇る桜の花も好きですが、

今日のような、

ひんやりとした曇りの日に咲く桜の花も、

とてもきれいで大好きです。


(写真:2015年3月25日に撮影)


ローザスがやってくる!


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ベルギーのダンス・カンパニー「ローザス」の『ドラミング』と言う作品を

彩の国さいたま芸術劇場で観たのは、

おそらくもう15年程前のこと。

「品のある洗練された躍動感」とでも言ったらいいのでしょうか、

その美しさに大いに刺激を受けたのを今でも鮮明に覚えています。

4月にまた東京で観れるみたいです。

ちなみに音楽はスティーヴ・ライヒ。

そして衣装は何と、

ドリス・ヴァン・ノッテン です!

ドリス・ヴァン・ノッテンは私の大好きなデザイナーで、

そもそも15年前にこの公演を観に行ってみようと思ったのは、

もちろんスティーヴ・ライヒの音楽にも興味はあったのですが、

何よりも、

衣装デザインをドリスが担当していると知ったからでした。

昔とても刺激を受けた作品を、時を隔てた今再び観るというのは、

実はとても怖いことなのですが、

これはまた観に行ってみようかなあ・・・と考えているところです。


ご参考までに:

公演情報は こちら(東京芸術劇場のサイト) です。



写真:2015年1月27日、雨上がりの朝。

フンパーディンクのオペラ『ヘンゼルとグレーテル』 徳島公演


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1月12日、徳島で、私の大好きなオペラ、

フンパーディンク作曲『ヘンゼルとグレーテル』を

上演する機会に恵まれました。



稽古、

H.P.(ハーペー=Hauptprobe:舞台上での通し稽古)、

ゲネプロ(=Generalprobe:本番と全く同じ条件で行う総稽古)、

そして本番・・・。

実力のある素晴らしい歌手の皆さん、

そしてピアニストの岩撫智子さんとの仕事は、

私にとって大変歓びに満ちたものでした。

この公演のために公募によって結成され、

昨年の9月から稽古を重ねてきた地元の合唱団も

実によく指導が行き届いていて見事だったし・・・。

そしてどんな時でも

そこには舞台を支えて下さる

スタッフの方々の姿がありました。

小屋(←劇場のこと)に生きるということが、

こんなにも素晴らしく、幸福で、そして尊いことだということを、

改めて実感できた素敵な公演でした。



実は私がオペラを指揮したのは、

2011年の9月にラヴェルの『子供と魔法』を指揮して以来。

自分自身への反省点は山程あるのですが、

でも、そんなことよりも何よりも、今は、

共に音楽を創り、

素晴らしい演奏をしてくれた大事な大事な仲間たちへの

感謝の気持ちでいっぱいです。



最後になりましたが、

お忙しい中会場へと足を運んで下さった皆様、

本当にありがとうございました。


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♪♪♪公演の記録♪♪♪

◎県民と創るファミリーオペラ
~フンパーディンク作曲 オペラ『ヘンゼルとグレーテル』~

【日時】2015年1月12日(月・祝) 14:00開演(13:30開場)
【会場】あわぎんホール(徳島県郷土文化会館)1階ホール
【出演】
ヘンゼル:駒井ゆり子
グレーテル:田中麻理
魔女:相可佐代子
お父さん:星田裕治
お母さん:戸邊祐子
眠りの精・露の精:井上ゆかり

ナレーション:安倍久恵

合唱:県民と創るファミリーオペラ『ヘンゼルとグレーテル』コーラス隊
合唱指導:井上ゆかり、戸邊祐子

ピアノ:岩撫智子
指揮:天野哲

演出:田中麻理

【主催】公益財団法人徳島県文化振興財団
【後援】徳島県教育委員会、徳島新聞社、四国放送

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♪♪♪♪♪♪

【是非、こちらもご覧ください!】
・グレーテル役で、演出も担当した、田中麻理さんのブログ記事。舞台の写真も掲載されています。
http://mari214.exblog.jp/21505552/

・ヘンゼル役・駒井ゆり子さんのブログ記事。本当に楽しかった私たちの今回の演奏旅行の様子が綴られています。舞台写真のほか、稽古中、そして稽古後の写真も掲載されています。
http://yurikomai.exblog.jp/21531457/

・徳島新聞 web版 2015年1月13日付。この公演についての記事が掲載されています。
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2015/01/2015_14211258153677.html 


写真:
(上) 今回の会場となった「あわぎんホール」(徳島県郷土文化会館)。
(中) 終演後、キャスト、音楽スタッフ、そしてCGのあさいやすしさんで記念撮影。
(下) 公演チラシ。


秋の景色をもう少しだけ・・・


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秋の景色をもう少しだけ。

少し前にやはりとても天気の良い日があって、

その日の午後は「譜読みをしなければ!」と思っていたのですが、

あまりにも外が気持ち良さそうだったので、

まずは散歩に出かけてしまいました。

「しまいました。」と言うと、

なんだかいけないことをしてしまった感じが出てしまいますが、

外へ出て、大自然とふれあい、

美しいものと響き合うというのは、

部屋で譜面を勉強することと同じくらい、

棒ふり(←指揮者のこと)にとっては

とても大事なことのように思います。

いつでも、そういうゆとりを

心の中に持たせていたいものです。


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…写真はいずれも2014年11月19日の午後に撮影しました。



秋晴れ


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真夏に照りつける

活気あふれる太陽が好きですが、

寒くなりかけた晩秋に降り注ぐ日の光も

どことなく聡明な感じがして好きです。

今日はとても気持ちの良い天気でした!

・・・写真:今朝の散歩道。新しい雰囲気に挑戦してみました。

関連記事:
http://tetsu-amano.at.webry.info/201211/article_1.html